先日レポートしたツイッター 140文字が世界を変えるの他にも最近はツイッター本がこれでもかというほどたくさん出版されていて、正直どれを読んだらいいのか分からない状態だったのですが、なんとなくネット上の評判を見た上で「Twitter社会論」を2冊目に読んでみました。
Twitter社会論 ~新たなリアルタイム・ウェブの潮流 (新書y) (新書)
ツイッター界では「tsudaる」で有名なジャーナリスト、津田大介氏の著書です。「〜社会論」という堅めなブックタイトルと自らがジャーナリストであるからか文章も「〜140文字が世界を変える」に比べてお堅い印象を受けましたが、新書サイズでジャスト777円というページ数で一気に読み進める事ができました。
内容としてはツイッターの基本的な使い方〜企業の利用状況まで幅広く紹介されておりその辺りは他のツイッター本とそれほど変わりませんが、ジャーナリズムとしてのツイッターの役割と影響力だったり、政治でのツイッター利用の事例がたくさんあったりするところが特に印象に残りました。また、MIAUの発起人であり、その道に詳しい津田氏からツイッター内でのセキュリティやプライバシー、ツイートの著作権などデリケートな部分に対する見解も書かれています。
また、セミナーやシンポジウムに参加してツイッターにその流れを中継する「tsudaる」の語源となっている、ご本人から「tsudaる技術」を解説してもらっている点も見逃せません。ボクも先日参加したセミナーでちょっとだけ「tsudaる」練習をしてみたのですが、なるべく多くの内容をなるべく早くポストしようと頑張ってみたのですが正直うまくいったとは思えませんでした。津田さんも本書で書いていますが、なるべく早く書くのではなくてある程度発言内容を噛み砕いて、140文字でうまく伝わるように圧縮(編集・校正ともいうのかな)してからポストする方が読んだ人が分かりやすいのだそうです。また「発言者『内容〜』」といったフォーマットにしたら読みやすかったとか、登壇者の名前やキーワード、スライドの文章などはあらかじめメモに書き出しておくとか、実践的なtipsが盛り沢山で目から鱗でした。
巻末には勝間和代氏との対談も掲載されています。勝間さんの文章はネット上でもたくさん見ていますが、改めて対談中の発言内容を加味しても、ネットリテラシーの高さがハンパないなと感じました。
というわけで、硬派な印象のツイッター本でしたか終止一環しているのはツイッターのリアルタイム性だったり透明性だったり、言っている事は他のツイッター本と同じなんですね。ただ、ジャーナリストの津田氏ならではの視点からみた深い考察というのは、ツイッター歴の長い自分にも気付きがたくさんありました。結果論にはなりますが、ツイッター 140文字が世界を変えるを読んでから Twitter社会論 を読んだのも順番的に正解だったようで、どちらの本もとってもオススメです。
▼Twitter社会論 ~新たなリアルタイム・ウェブの潮流 (新書y) (新書)
▼ツイッター 140文字が世界を変える (マイコミ新書) (新書)