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iKnow!のAPI公開。英和/和英辞典としての実力やいかに

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SNS型の英語学習サイト「iKnow!」からAPIが公開されています。

語学学習サイト「iKnow!」を提供するセレゴ・ジャパンは10月15日、iKnowのデータを使ってアプリケーションを開発できる「iKnow! API」を公開し、技術者向けの情報サイト「iKnow! Developers」を開設した。

via: セレゴ・ジャパン、「iKnow! API」を公開–技術開発者とのコミュニケーションを活性化:ニュース – CNET Japan

「iKnow! Developers」のトップはこちらですね。
API 日本語ガイド
それから、API公開に合わせて賞金をかけたコンテストも開催されるとか。

iKnow! API リリースを記念して、API を利用したプログラミングコンテスト 「iKnow! API KICK OFF!」を開催します。コンテスト上位3名には賞金もご用意しました!

via: iKnow! – iKnow!

こういうのは良いですよね。技術者の関心も高まると思います。
オレも賞金に目がくらんで何か簡単なアプリでも作ってみようと思います。
んで、とりあえずiKnow!APIではどんな情報が取れるのか確かめるために、他の英和/和英辞典のオンラインサービスやAPIと比較してみる事にしました。


比較するために、全てのサービスで同じ検索ワードを入れてみる事にしました。
思い付きで「apple」という単語と、「this is an apple」という文章を入れてみます。

IKnow!APIの結果

API 日本語ガイド
・「apple」の結果
「林檎」を初めとする複数件:http://api.iknow.co.jp/items/matching/apple.xml
・「this is an apple」の結果
「今, きょう」を初めとする複数件:http://api.iknow.co.jp/items/matching/this%20is%20an%20apple.xml
iKnow!APIの強みは何と言ってもAPIから取得できる情報の豊富さにあります。翻訳結果はもちろん「品詞」や「例文」、「関連する画像」や「発音の音声(mp3)」なんかも取得できます。ですので、本格的な辞典アプリケーションの作成ができるのではないでしょうか。
また、ソーシャル型のサービスとしてユーザーが翻訳結果や例文等をどんどん登録していくので、どんどん情報は豊富になって行く事でしょう。この辺りの期待感というのは他のサービスにはないものかもしれません。
ただ、文章まるごとの翻訳機能はもっていないようで、「this is an apple」のような文章での検索では、「this」部分の単語検索になってしまいました。この辺りはアプリを作る側で工夫しなければいけないかもしれません。

Google AJAX Language APIの結果

Developer’s Guide – Google AJAX Language API – Google Code
Official Google Blog: New Google AJAX Language API – Tools for translation and language detectionというブログのサンプルで試してみました。
・「apple」の結果
「リンゴ」
・「this is an apple」の結果
「これがリンゴよ」
Google AJAX Language APIでは1つの結果しか返しませんし翻訳結果のみが取得できます。そういう意味ではiKnow!に比べると物足りないですが、文章まるごとの翻訳に対応しているのは使い勝手がよさそうです。
翻訳結果が微妙にオカマ口調wなのが気になりますが(偶然ですよね?)

Yahoo!Pipesの結果

Pipes: Rewire the web
Yahoo!PipesのTranslateモジュールを使って作った、Pipes: Transrate EN/JAで試しました。
・「apple」の結果
「リンゴ」:Transrate EN/JA
・「this is an apple」の結果
「これはりんごである」:Transrate EN/JA
Yahoo!Pipesでも文章の翻訳に対応しているので結構使えそうなのですが、翻訳の精度に関しては微妙なところもあるかもしれません。手前味噌ではありますが、上記Transrate EN/JAは自動で英和/和英を判別して翻訳してくれるので使いやすいと思いますよ。
参考:英→日、日→英を自動的に判断して翻訳してくれるYahoo!Pipesとブックマークレット

その他のオンラインサービスの結果

英和辞書や、英日翻訳の分野ではAPIを提供しないオンラインサービスが多いようです。特に大手ポータルが提供するものがメジャーですね。
地球人ネットワークを創るアルク:スペースアルク
大手ポータルではなく、英語教育の専門家(アルク)が提供しているサービスです。EDPの辞書を利用しているようです。
例文が多く使いやすいのが特徴でブックマークレットなどで良く使われるのではないでしょうか。ただし、APIを提供しておらず引用しないように強調しているためマッシュアップには使えません。また、文章の翻訳機能はもっていないので長文での検索は思った結果を得られません。
エキサイト 辞書
英語翻訳 – エキサイト 翻訳
辞書は新英和中辞典(17万3千語)/新和英中辞典(13万5千語)をベースに、翻訳はBizLingoという製品を使っているようです。辞書サービスではWAV音声で発音を確認できるのが特徴です。
Yahoo!辞書 – Yahoo! JAPANの辞書サービス
Yahoo!翻訳 – テキスト翻訳
辞書サービでは英和は「プログレッシブ英和中辞典(11万7千語)/新グローバル英和辞典(9万千語)」の2種類、和英は「プログレッシブ和英中辞典(9万語/11万用例)/ニューセンチュリー和英辞典(4万1千語)」の2種類から選択できるという贅沢な作りです。翻訳サービスの方はCROSS LANGUAGEという製品を使っているようです。
国語辞典 英和辞典 和英辞典 – goo 辞書
英和「EXCEED 英和辞典」(約12万語)/和英 「EXCEED 和英辞典」 (約9万4千語)をベースに検索できます。発音の音声も確認できます。ただ、gooは翻訳サービスを持っていないようですね。

まとめ

APIからオンラインサービスまで幅広く調べてみたんですが、APIで比較するとGoogleとYahoo!Pipesは翻訳エンジンなので微妙に土俵が違うようです。詳細な辞書としてのスペックではiKnow!の方が優れているように思います。
逆に文章の翻訳についてはiKnow!APIは良い結果を返せないので、この辺りが今後どう進化していくか見物です。
また、既存の大手オンラインサービスがAPIを出さないのはデータ元の出版社との権利関係が絡んでいるんだろうなというのも感じました。各社ツールバー等を出して囲い込みを計っているんでしょうが、APIによる自由なインターフェースが登場する事によって段々シェアを奪われる事になるかもしれませんね。

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