どうやら、「ブログがつまらない」という「ブログ限界論」を看板に掲げたイベントが開かれるという事で話題になっているようです。
最近ブログつまらなくないですか?
via: RTCカンファレンス – イベント案内
ここから読むのが追い付かないくらいにレスポンスのエントリーがあがったので分かる範囲で引用します。
■んなこたぁない。ブログは面白い!ってエントリー
まず、1点。
私が毎日読んでいるブログは少なくとも面白い。というか、面白いから読んでいる。面白くなくなれば読まない、それだけのこと。単純に議論を正当化するために、仮説ぶちあげているとしか思えません。2点目、Googleの重力にしばられているからこそ、こんな発言を平気でできてしまうとしか思えません。
自分の好きなことを書いてみんなとシェアして楽しむのがブログじゃないかな。極端な話、楽しみをシェアしてくれる人が一人いれば、ブログを続ける価値もあろうというものいうもの。
個人的な経験では、まだまだ「日本のブログ」を楽しんでいます。
このたびアルファブロガー・アワード 2007を手伝ってて感じるのですが、今のブログは、数年前より確実に面白いと思います。全体のクオリティが底上げされている。
■上原さんとマイネット・ジャパンの人の追記
スパムトラックバックや自動生成ブログが「普通の人にとって・かつて自分たちが味わったものと比較して」ブログをつまらなくしているのでは、と感じています。誰がいつ決めたかわからない「ブロガー」「有名ブロガー」というような言葉などによって「普通の人にとって・かつてのフラットなブロゴスフィアと比較して」ブログがつまらないものになっているのでは、と感じています。
上原(うちの社長)を擁護するつもりもなければ、そんな必要性もさらさらないと思っておりますが、「ブログ・個人メディアの未来をより良いものにしたい」という気持ちは、間違いなく本物です。
■違った目線
高みの見物で「おもしろい・おもしろくない」と言えるのは、人への関心が薄いからじゃないでしょうか。
「ブログをつまらなくしているもの」の存在を認識しているならそれをなんとかするシステムを考えるべきです。
(中略)
それは上原さんの場合は人を集めて議論することではなくてコンピュータシステムを使ったものなんだろうと思います。
ここまで読むと、自分の意見とか書く以前にお腹いっぱいですが…
だらだら書いてもしょうがないので端的に書きます。
「ブログ限界論」がマズいと思うところ
(1)
まず、上原さんが「ブログがつまらなくなった」と感じていたとしても、それは主観の問題なので別に良いと思います。ただ、この主観をまるでブロゴスフィア全体の世論のようにイベントの大前提に掲げてしまうと、誤解が生じてもしようがないと思います。
(2)
それから、いざ議論をしようという場合に、偏った前提を掲げてスタートしてしまうと、公平な議論がなされない可能性もあると思います。今回のイベントはゲストがゲスト(GIGAZINE/佐々木俊尚氏/徳力基彦氏)なので、「ブログ限界論」に偏りすぎる事はないと思いますが。
(3)
ブログには色々な立場で関わっている人がいます。書いてる人、読んでる人、それから、その場を提供している人です。上原さん自身ブログのユーザであるかもしれませんが、newsingというサービスを運営しているマイネット・ジャパンの社長であり、ソーシャルメディアの提供者です。
いくら私見と書いても、社名/実名で書いている限り、見てる人はnewsingの中の人(公人)としての意見と受け取ってしまうと思います。スパムがウザイのは同感ですが、それをユーザに見せずに解決するべく努力するのが提供者の役割じゃないでしょうか。
(4)
いづれにしても、ソーシャルメディアでコミュニケーションを止めてしまったら何の意味もないと思います。
なおこのエントリーを以て、当分の間、公人としても私人としてもブログでの発言を自粛したいと考えています。
「続きはイベントで」って事なのかもしれないけど、まだまだ話足りない人たちが大勢いると思います。上原さんのエントリーを見てブロゴスフィアに対する「感謝と愛情」も感じる事ができますし、だからこそ、議論すればとても深いところまで突き詰められるんじゃないでしょうか。
最後に私見
Webの世界には長い事いますが、ブログを読むのも書くのもちゃんと始めてから1年ちょっとの自分は偉そうにブロゴスフィアを語るつもりはありません。
ただ、こういうエントリーを書く場合、自分の考えは書いとかないといけないと思うので書きます。
■ブログを読むのが楽しい
・「日記」には興味ない。ブログが「メディア化」「プロフェッショナル化」する事で自分の役に立つ記事がたくさん見つかるようになった。
・RSSで良質のエントリーをものすごい量読めるようになった。
・同じ内容についてたくさんの異なった意見がある事が分かった。
■ブログを書くのが楽しい
・読んでくれている人がいる事を実感できる。(PV、RSS購読者数など)
・読んでくれている人の役に立てた事を実感できる。(コメント、トラバ、SBM)
ここで書いた「楽しい」理由なんて他愛無い事なんだろうけど、同じような事を考えている人たちで喜びを共有できたら本当にすばらしいと思う。
そういう意味で、RTCイベントが『ブログはなぜつまらなくなったのか』ではなくて、『個人メディアがおもしろくなっていくには今何が必要なのか』を中心に議論される場になってほしいなぁと願うばかりです。
関連エントリー
・ブログ考:ブロガー・キモイ論
・ブログ考:継続期間と累計エントリー数の関係を聞くべきじゃないかなぁ@ブロガー調査
・ブログ考:ブログにTPOってあるのかな?
・ブログ考:ブログで一人称を何て呼んでますか?
こんにちは。
ブログ限界論に関して言及しているブログを、きれいにまとめておられたので、参照先としてリンクさせてもらいました。
他のエントリーも読ませていただき、自身の考えを述べるときは、きちんと最後にまとめるのが大事なんだと勉強しました。
たまに「まとめきれず」と自ら書かれているのもありましたが(笑
>tsujiさん
はじめまして。
TBしといて挨拶もなく失礼しました。
リンクありがとうございます。その後、ブログ限界論については一応の終息をみたように思いますが、その辺の経緯をフォローできてなくて。詰めは甘いんです、結構w
自分としてもなるべくまとまるように、見易いように工夫しているつもりですが、
毎回うまくいくとも限らず・・・。でも、まとまらないからって公開しないのもなんですし、
努力はしますが、基本的には有りのままで行く方針ですw
イベントがんばって下さいね(ワタシはいけませんが)。色んな意味で期待してます。